家財道具を処分する方法4選|費用相場と業者選びも解説

親の他界や施設入所をきっかけに、実家の家財道具を処分しなければならない状況に直面していませんか。

大量の荷物を前にすると「何から手をつければいいのか」と途方に暮れてしまう方は少なくありません。

この記事では、自治体回収から専門業者への依頼まで4つの方法を費用・手間・スピードで徹底比較。

遠方にお住まいの方や体力に不安がある方でも、ご自身の状況に合った最適な処分方法が見つかります。

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家財道具を処分する4つの方法

家財道具を処分する4つの方法
家財道具を処分する4つの方法

実家の片付けを始める際、多くの人が「大量の荷物をどうすればいいのか」と途方に暮れてしまいます。

処分方法は大きく分けて4つあり、それぞれ「費用」「手間」「スピード」が異なります。

まずは以下の比較表を見て、ご自身の状況に合う方法を選びましょう。

方法費用の目安手間こんな人におすすめ
(1)自治体回収数百円〜(1点あたり)多い(搬出が必要)とにかく安く済ませたい体力と時間に余裕がある
(2)不用品回収業者54,800円〜(2tトラック目安)なし(全任せ)時間がない、量が多い力仕事ができない
(3)買取・売却プラスになる可能性普通(査定対応)製造5年以内の新しい家具・家電が多い
(4)引越し業者見積もり次第(割高な傾向)少ない(同時作業)親の施設入居などで引越しが伴う

方法(1)自治体の粗大ゴミ回収を利用する

結論から言うと、「時間と体力はあるけれど、予算をとにかく抑えたい」という方に最適な方法です。自治体の行政サービスを利用するため、タンスなどの大型家具でも1点あたり数百円から千数百円程度で処分できるのが最大のメリットです。

ただし、利用には以下のハードルがあります。

  • 指定された収集場所まで、自力で運び出す必要がある
  • 申し込みから収集まで、2週間〜1ヶ月待つことがある

特に大型のタンスや冷蔵庫を高齢のご両親や女性だけで運び出すのは危険が伴います。

人手が確保できない場合や、退去期限が迫っている場合には不向きな方法です。

方法(2)不用品回収業者へ一括依頼する

「遠方に住んでいて通えない」「家一軒分の荷物を急いで空っぽにしたい」という場合、最も現実的な解決策です。

プロの業者が分別から運び出しまで全て代行してくれるため、依頼者は立ち会うだけで完了します。

費用はかかりますが、例えば2トントラック(ファミリー向け冷蔵庫やタンスなどが積めるサイズ)の積み放題プランなら、54,800円程度からが目安となります。

業者選びの際は、必ず「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているか確認してください。

これは「家庭のゴミを運んでも良い」という自治体からの公的な許可のことです。

この許可を持たない業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

方法(3)リサイクルショップ等で売却する

比較的新しい家具や家電が多い場合は、処分する前に「売る」ことを検討しましょう。

リサイクルショップや買取業者に依頼すれば、処分費用がかかるどころか現金化できる可能性があります。

買取の目安となるのは「製造から5年以内」です。

これを過ぎた家電や家具は、値段がつかないことや、逆に引き取りを断られることが多くなります。

ただし、オーディオ機器や楽器などは古くても価値がつく場合があるため、まずは出張査定を受けてみるのが効率的です。

方法(4)引越し業者に引き取ってもらう

親御さんが施設に入所する場合や、同居のために実家を引き払うタイミングであれば、引越し業者に不用品の引き取りも合わせて依頼するのがスムーズです。

引越し作業と同時に片付けが終わるため、別の業者を探す手間が省けます。

注意点として、引越し業者はあくまで「運ぶプロ」であり、処分の専門家ではありません。

そのため、回収できる品目に制限があったり、提携業者への委託料が上乗せされて費用が割高になったりする傾向があります。

見積もりの段階で、どこまで引き取ってもらえるか詳しく確認しておきましょう。

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家財処分を業者に頼むメリット

家財処分を業者に頼むメリット
家財処分を業者に頼むメリット

実家の片付けを始めると、その圧倒的な量と重さに「どこから手を付ければいいのか」と途方に暮れてしまう方が多くいらっしゃいます。

業者に依頼することは、単なる「ゴミ捨て」ではなく、時間と体力を守り、実家じまいという大きなプロジェクトを安全に完遂するための手段です。

自力で行う場合と業者に依頼する場合の違いを整理しました。

比較項目自分たちで行う場合(自治体回収)業者に依頼する場合
作業期間数ヶ月〜半年以上かかることも(予約待ち・個数制限あり)1日〜2日で完了(4LDK規模でも短期間)
分別作業非常に細かい分別が必要(家電リサイクル法など)一切不要(スタッフが代行)
肉体的負担重い家具を外まで運ぶ必要あり(怪我のリスクが高い)なし(搬出から積込までお任せ)

メリット(1)大量の不用品を一気に片付け可能

一般的な4LDKの戸建て住宅には、数トンから十数トンもの家財道具が蓄積されていると言われています。

これらを自分たちだけで少しずつゴミに出そうとすると、完了までに数ヶ月以上かかってしまうのが現実です。

業者に依頼すれば、トラックを複数台手配することで、家一軒分の家財であっても1日〜2日という短期間で空っぽにすることが可能です。

実家の売却や賃貸の退去期限が迫っている場合、このスピード感は最大の強みとなります。

メリット(2)重い家具の運び出しが一切不要

実家じまいの現場で最も多いトラブルの一つが、慣れない重労働による腰痛や怪我です。

自治体の回収サービスを利用する場合、指定場所(玄関先や集積所)まで自力で運び出す必要がありますが、高齢の方や女性だけで大型のタンスや冷蔵庫を動かすのは非常に危険です。

プロの業者に依頼すれば、階段がある場所や狭い通路でも、壁や床を傷つけずに搬出してもらえます。

重い金庫やピアノなど、素人では動かせない物も安全に撤去できるため、肉体的なリスクを完全に回避できます。

メリット(3)分別や解体作業の手間が省ける

家財処分で多くの人が挫折するのが「分別の複雑さ」です。

特にエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の「家電4品目」は、家電リサイクル法(消費者がリサイクル料金を払ってメーカーに戻す法律)により、粗大ゴミとして捨てることが禁止されています。

業者に依頼すれば、こうした法律に基づく複雑な分別や手続き、リサイクル券の発行などをすべて代行してくれます。

依頼者は貴重品や残したい思い出の品を選り分けるだけで済むため、精神的な負担も大幅に軽減されます。

メリット(4)急な依頼でも即日対応が可能

「転勤で来週には実家を明け渡さなければならない」といった急な事情がある場合、自治体のサービスでは間に合わないことが多々あります。

自治体の粗大ゴミ回収は申し込みから収集まで2週間〜1ヶ月待つことも珍しくないからです。

民間業者であれば、即日対応や土日の作業にも柔軟に対応してくれるため、行政サービスの隙間を埋める存在として重宝します。

ただし、足元を見られないよう、急いでいても必ず見積もりを取り、料金体系が明確な業者を選ぶことが重要です。

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家財道具処分の費用相場と節約術

家財道具処分の費用相場と節約術
家財道具処分の費用相場と節約術

実家じまいを進める上で、最も不安になるのが「一体いくらかかるのか」という費用の問題ではないでしょうか。

多くの人が相場観を持てず、提示された見積もりが高いのか安いのか判断できないという悩みを抱えています。

費用は家の広さや荷物の量で大きく変動しますが、基準となる相場を知っておくだけで、適正価格で依頼できるようになります。

まずは間取り別・トラック別の費用目安を確認しましょう。

費用相場:間取り別・トラック別の目安

家財処分の費用は、部屋の広さと荷物の量に比例して高くなります。

以下に、一般的な間取り別の費用目安と、トラック積み放題プランの料金相場をまとめました。

間取り / トラック費用目安(下限〜上限)想定される状況
1LDK / 1DK70,000円 〜 200,000円夫婦二人暮らし等で荷物が少ない場合(作業員2名 / 2〜4時間)
3LDK170,000円 〜 500,000円一般的なファミリータイプ(作業員4〜6名 / 1日〜)
軽トラック14,800円〜1K〜1DK相当(約2.5m³)シングルベッドや小型家電など
2トントラック54,800円〜2DK〜2LDK相当(約7.0m³)ファミリー冷蔵庫やソファなど

このように、荷物の量が増えるほど、必要なトラックの台数や作業員の数が増え、料金が上がる仕組みです。

また、エレベーターがない高層階や、ゴミ屋敷状態の場合は追加料金がかかることもあるため、必ず現地を見てもらって正確な見積もりを出すことが重要です。

節約術(1)買取サービス併用で費用を相殺

処分費用を少しでも安く抑えるために、「ゴミとして捨てる」前に「資産として売る」ことを検討しましょう。

製造から5年以内の家電や、状態の良いブランド家具は、リサイクルショップや買取業者に売却できる可能性があります。

実際に、処分にお金がかかると思っていたオーディオ機器や楽器に意外な高値がつき、トータルの支払い額が安くなったケースもあります。

10年以上経過した古い家電などは値段がつかないことが多いですが、まずは査定に出して、処分費用と買取金額を相殺できないか試してみる価値は十分にあります。

節約術(2)自治体回収と併用し量を減らす

体力と時間に余裕がある場合は、自分たちで捨てられる物を自治体の回収に出してしまうのが最も確実な節約方法です。

自治体の粗大ゴミ回収なら、タンスなどの大型家具でも数百円から千数百円程度で処分できます。

例えば、布団や小さな棚など、運び出しやすい物だけでも自分たちで処分し、業者に依頼する荷物の総量を減らせば、トラックのサイズを小さくできる可能性があります。

4LDKなどの大量処分では数十万円単位の費用がかかりますが、この「減量」を行うだけで数万円の節約につながることもあります。

節約術(3)必ず複数社で相見積もりを取る

適正価格で依頼するための鉄則は、必ず3社以上の業者から見積もりを取ることです。

1社だけで決めてしまうと、その金額が高いのか安いのか比較できず、結果として高額な費用を支払ってしまうリスクがあります。

複数の業者を比較することで、相場より極端に高い業者や、逆に安すぎて怪しい業者を見抜くことができます。

ただし、金額の安さだけで選ぶのは危険です。

見積もりの内訳が明確か(「一式」で済ませていないか)、追加料金の説明があるかなど、スタッフの対応も含めて総合的に判断しましょう。

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仏壇や人形など捨てにくい物の処分

仏壇や人形など捨てにくい物の処分
仏壇や人形など捨てにくい物の処分

実家の片付けで最も手が止まってしまうのが、仏壇や人形、遺影など「心理的に捨てにくい物」の処分です。

そのまま捨てると「バチが当たりそう」という罪悪感から、作業が中断してしまうことも珍しくありません。

費用と手間のバランスを考えながら、ご自身の気持ちが納得できる方法を選びましょう。

処分方法費用の目安特徴
(1)お焚き上げ供養お布施として数千円〜数万円(お寺による)お寺や神社で僧侶に読経してもらい焼却する。最も丁寧で安心感がある方法。
(2)業者の供養サービス人形1箱 4,950円〜仏壇 7,150円〜郵送や回収で依頼でき、提携寺院で供養される。手軽さと安心感を両立できる。
(3)塩でお清めして処分0円(自治体ゴミ袋代のみ)自分でお清めをして自治体のゴミに出す。費用はかからないが、精神的な割り切りが必要。

対処法(1)お寺や神社でお焚き上げ供養

最も心が安らぐ方法は、お寺や神社に依頼して「お焚き上げ」をしてもらうことです。

お焚き上げとは、僧侶に読経してもらい、感謝の気持ちを込めて焼却することで魂を天に還す儀式のことです。

特に先祖代々の位牌や仏壇などは、この方法を選ぶ方が多いです。

ただし、最近は環境問題への配慮から、境内での焼却を行わない寺院も増えています。

また、檀家(そのお寺を支援している家)以外からの持ち込みを断る場合もあるため、事前に電話で受け入れ体制を確認しておきましょう。

対処法(2)遺品整理業者の供養サービス

「お寺に知り合いがいない」「遠方で持ち込めない」という場合は、遺品整理業者が提供する供養サービスが便利です。

指定のダンボール箱に人形や写真を詰めて送るだけで、業者が提携している寺院で合同供養を行ってくれます。

費用の目安は、人形やぬいぐるみがダンボール1箱(3辺合計120cm未満)で約4,950円、仏壇はサイズによりますが約7,150円からです。

「本当に供養してくれたのか心配」という方は、供養中の写真や「供養証明書」を発行してくれる業者を選ぶと安心です。

対処法(3)塩でお清めして自治体で処分

「供養に出す予算がないけれど、そのまま捨てるのは怖い」という場合、自分でお清めをして自治体のゴミ回収に出す方法もあります。

これは宗教的な儀式というより、自分自身の気持ちに区切りをつけるための手順です。

具体的な手順は、ゴミ袋に入れる前に塩を軽く振りかけ、合掌して「今までありがとうございました」と感謝の言葉を伝えるだけです。

ぬいぐるみや人形などは、顔が汚れないように白い紙や布で包んであげると、罪悪感が和らぎます。

ただし、どうしても抵抗感がある場合は無理をせず、専門家の手を借りることをお勧めします。

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まとめ

まとめ
まとめ

家財道具を処分する方法は、自治体回収・不用品回収業者・買取・引越し業者の4つがあり、ご自身の予算や時間、体力に合わせて選ぶことが大切です。

遠方にお住まいの方や体力に不安がある方は、プロの業者に依頼すれば分別の手間なく1〜2日で実家じまいを完了できます。

費用を抑えるには買取サービスの活用や3社以上の相見積もりが効果的。

仏壇や人形など心理的に捨てにくい物も、供養サービスを利用すれば安心して手放せます。

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